Uber Eats(ウーバーイーツ)配達用バッグ転売の損益分岐点

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Uber Eats(ウーバーイーツ)配達用バッグ転売の損益分岐点

配達パートナーが激増したウーバーイーツですが、バッグの入手方法が変更になったためか、思わぬ事態になっております。

1.バッグの入手方法

初期のウーバーイーツ

最初はUberJapanが配達パートナーに配達用バッグを貸すというシステムでした。

また、バッグは消耗品という位置づけで、パートナーセンターへ壊れたバッグを持っていくと交換することができました。

バッグはタダで貸しているわけではなく、デポジット(預り金)システムを導入しており、預り金は配達パートナー引退後、バッグを返却すると返金されるルールでした。

現在のウーバーイーツ

2020年2月くらいからデポジットシステムを廃止し、バッグを買い取りにしたようです。

価格は4,000円。

ちなみに4,000円という価格は、デポジットシステムの最終価格と同額です。

2.コロナウイルスの影響で状況に変化が

緊急事態宣言後、配達パートナーが激増

コロナウイルスの影響が広がった後、全国的に配達パートナーが激増しました。

自宅待機でも暇だ、仕事をしたい。

職を失った、働きたい。

簡単に始めることができるウーバーイーツはこのニーズにピッタリとはまることに。

その結果、街で自転車に乗っている人の9割はウーバーイーツの配達パートナー、という時期もありました。

バッグを買わないと配達を始めることができない?

公式見解はUberJapanが販売しているバッグを使わなくてもOKという考えです。

ただし、食品を取り扱うので衛生管理はもちろん、品質を維持できるバッグは使ってください。という意味での公式リュックは使わなくてもいいよ。ということです。

ですので、何らかのバッグは必要ということだからか、最初に思いつくのが公式のバッグということなのだと思います。

Amazonの公式ストアは常に売り切れの状態に

Amazon独占で販売しているウーバーイーツのバッグですが、需給バランスが取れていないため売り切れの状態が続いています。たまに在庫は復活するのですが、すぐに売り切れてしまいます。

3.需要があるということは…

転売ヤーの格好の的に

需給バランスが取れていない商品、または価値のあるものにはプレミアがつきます。

ということで、4,000円のバッグがメルカリなどのフリマアプリやAmazonマーケットプレイスなどで高値で販売されていることがあるようです。

相場は8,000円~12,000円くらいでしょうか?

転売を仕事としている人にとってはこれは美味しいのかはわかりませんが、2倍~3倍の金額でやりとりが行われているようです。

4.購入して売ったらいくら儲かるのか

実際に転売した場合、どのくらいの利益が出るのかを計算します。

転売シミュレーション(メルカリ)

仕入れ

公式ストアで4,000円で購入できたとします。

メルカリで販売してみる(妄想)

メルカリで販売するとしましょう。

販売価格は8,000円、10,000円、12,000円の3パターンを用意。

メルカリの販売手数料は販売価格の10%。+送料がかかります。

今回は送料込みの金額で販売し、送料は1,500円とします。

売れたー!(とします)

売れないと利益計算ができないので、売れたとします。

各価格の利益はこれ!

販売価格仕入れ手数料送料利益
¥8,000¥4,000¥800¥1,500¥1,700
¥10,000¥4,000¥1,000¥1,500¥3,500
¥12,000¥4,000¥1,200¥1,500¥5,300

Amazonで販売してみる(妄想)転売シミュレーション(Amazon)

Amazonで同じように販売すると仮定します。

販売価格とかかる送料はメルカリの時と同じとします。

販売手数料は調べてみると(おそらく)15%です。

やった!売れました!(とします)

計算してみた利益はこちら

販売価格仕入れ手数料送料利益
¥8,000¥4,000¥1,300¥1,500¥1,200
¥10,000¥4,000¥1,600¥1,500¥2,900
¥12,000¥4,000¥1,900¥1,500¥4,600

5.数字だけの比較ではメルカリの勝利メルカリ vs Amazon どっちがオススメ?(そういう記事ではありません)

メルカリの方が儲かりそうな数字が出ています。

どっちの方が売れやすいのかはわからないのですが、同じくらい売れるとするとメルカリの方に軍配が上がりそうです。

販売価格メルカリ利益Amazon利益
¥8,000¥1,700¥1,200
¥10,000¥3,500¥2,900
¥12,000¥5,300¥4,600

メルカリでは販売規制があるようです

メルカリでは出品しても削除されることがある(100%ではない?)ようです。

中古でも売れないのかな?どうなのでしょう。

出品できないとすると高くても売れない。ということになってしまいます。

転売は絵に描いた餅なのか?

やっぱりAmazonか

それならAmazonで販売。

と思うのですが、Amazonにも越えないといけない壁があるようです。

それは大口出品の壁。

Amazonで商品を販売する場合、小口と大口出品に分かれます。

ウーバーのバッグを販売する場合は大口の契約が必要ということです。

ちなみに大口契約には月額手数料が存在します。

金額は4,900円。

これだけのコストが毎月かかります。

8,000円でバッグを転売したとすると4つで100円の赤字。

5つ目で1,100円の利益です。

Amazonで販売した場合の利益表はこちらです。

出荷作業の手間暇を考えるとどうでしょうか??

販売個数価格¥8,000価格¥10,000価格¥12,000
1-¥3,600-¥1,900-¥200
2-¥2,300¥1,100¥4,500
3-¥1,000¥4,100¥9,200
4¥300¥7,100¥13,900
5¥1,600¥10,100¥18,600
6¥2,900¥13,100¥23,300
7¥4,200¥16,100¥28,000
8¥5,500¥19,100¥32,700
9¥6,800¥22,100¥37,400
10¥8,100¥25,100¥42,100
11¥9,400¥28,100¥46,800
12¥10,700¥31,100¥51,500
13¥12,000¥34,100¥56,200
14¥13,300¥37,100¥60,900
15¥14,600¥40,100¥65,600
16¥15,900¥43,100¥70,300
17¥17,200¥46,100¥75,000
18¥18,500¥49,100¥79,700
19¥19,800¥52,100¥84,400
20¥21,100¥55,100¥89,100

メルカリでは販売規制がある。Amazonの勝利?

最後に1つ壁があるので紹介しましょう。

6.返品リクエスト

損得計算で返品の可能性がある

最後の壁はこれだと思います。

返品OKのAmazonで販売する場合は、やっぱり買うのをやめた。という行動をとることができます。

送料は購入者負担なので、送料を負担してでも返品した方が得なのか、返品しない方が得なのか。というところが分岐点です。

では返品シミュレーション

購入者が返品する場合の送料を1,500円とした場合。

出品者が送料を出して、購入者へ商品を出荷します。

購入者がバッグを使う前にAmazonで公式ストアで在庫が出てきたとします。

まだ使っていない。

4,000円で買えるなら、すぐ使わないので返品しよう。

という場合下のようになります。

購入価格得する金額
¥8,000¥2,500
¥10,000¥4,500
¥12,000¥6,500

購入者は

  • 1,500円負担が増える
  • バッグが手に入るタイミングが遅くなる

というのが不利益になります。

仮に6,000円でAmazonで購入した。という場合は500円の得(購入者が安く手に入れることができる)という計算になるため、数日待つのなら1件配達を増やすことの方が利益になるかもしれません。

この天秤がどう作用するのかが最後のハードルです。

500円得するために数日待つというのは不利益だと思うので、6,000円で販売した場合は返品される可能性は低そうです。

ちなみに6,000円で販売した場合の利益額ですが、

400円の赤字です。

6,500円で販売した場合は25円黒字です。(小口手数料の100円は考慮せず)

4,900円の月額手数料はペイしないといけないので、この場合196個バッグを販売してさらに返品がゼロの場合、プラスマイナス0円。

文章を入力していて何をしているのかよくわからなくなってきました。

7,000円販売の場合350円の利益。

7,500円販売の場合775円の利益。

それぞれ4,900円の手数料は考慮していません。

1点返品されると1,500円程度損失になるため、8,000円前後の金額が入手困難な場合のそこそこ販売できる価格なのかもしれません。

転売する場合は8,000円くらいの価格設定でないと得られる利益は微妙かもしれません。

価格を高く設定すると返品のリスクが高くなる。

価格設定の綱引きは見ていておもしろいです。

7.結論

運営さんはデポジットに戻すことも考えてみてはいかがでしょうか?

それか販売価格を他の保冷バッグ?などを参考にもう少し値上げするなどすることで、別のバッグを使用することも選択肢として提案するのはいかがでしょうか?

ウーバーイーツで売上を積みあげるのは多少のコツと多くのAIの裁量があると思います。

多少のコツの部分には心理学や行動心理学の要素が含まれているような気がするので、暇なときにあーでもない、こーでもないと考えるのは楽しいと思います。

しばらくは配達パートナーと注文のバランスが悪いことが予想されますが、そのうち適正なバランスに戻ると思います。

アフターコロナのウーバーイーツはどんな世界が広がっているのでしょうか。

今から楽しみです。